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自分で自分を幸せにし、お互いを高め合える夫婦・恋人関係を築く!!
パートナーシップ心理学アカデミー主宰 湯川央恵です。
自分では普通に話しているつもりなのに、なぜか人をイラつかせてしまう。
話せば話すほど相手が苛立っていく。そうなる理由が、今ひとつわからない。
そんな方は今日の記事は参考になると思います。是非最後までお読みくださいね。
ほとんどの人の誤解「自分はわかりやすく話せている」
今日は結論から言いましょう。
相手をイラつかせる理由。
それは、「言いたいことを言いたいように言ってませんか?」
そりゃそんなことしてたら、イラつかせてしまうでしょう!
そんな声も聞こえてきそうですね(笑)
そうなのです。普通に考えるとその通りなのです。
でもほとんどの方が「自分はちゃんと話しているのに、短気な相手のせい」と思っているんですね。
「自分さえ我慢すればいい」という大きな勘違い
クライアントのRさんの事例をお伝えしましょう。
Rさんはご主人からよくこう言われていました。
「要するに何?」「つまり何を言いたいわけ?」「結論は?」
何だか怒られているようで、話したいことも話せない。自分さえ我慢すればいいと思ってしまうRさん。
「私はただ、普通に話したいだけなのに、、、。」
夫を怒らせるのが嫌なので我慢してしまうRさん。
何だかお気持ち、わかります。湯川もかつて同じことを思っていましたからね。
でも「わかる」で終わらないのが私のセッション(笑)
話をじっくり聞いてくれた父
Rさんの気持ちをゆっくり紐解いていくと、こんなシーンを思い出されました。
子供の頃、Rさんの話を、お父さんが何時間でもゆっくりきいてくれたシーン。
子供のRさんは幸せそうでとても満足した様子。
お父さんもニコニコしながらRさんの話を否定もせず、ウンウンとうなづきながら聞いてくれていました。
ところが!お母さんは違ったんですね。
Rさんが話すと「もういい!」と言って途中で遮り、最後まで聞いてもらえなかったのです。
「お母さんはひどい!」「私のことなんて大事じゃないんだ!」
Rさんはお母さんがなぜお父さんのように出来ないのか、とても不満に思っていたんですね。
お母さんは未熟だから出来ないんだ。
親なんだから、子供が満足するまで、とことん話を聞くこと。それが親の務めでしょうが。
こんな風におもっていたんですね。つまりお父さんのような聞き方が出来て当たり前で、満足するまで聞いてあげることが「愛」と思っていたんですね。
もちろんこれは無意識で、そう思っていたってこと。
「自分ばかり我慢している」の裏側ー夫にこそ問題がある
Rさんの場合「満足するまで聞いてもらう」というのがポイント。
たとえ聞いてもらうことで問題解決したとしても、自分が存分に話せないと「満足しない」、ということ。
満足しないRさんは、自分は「我慢している」と思っていた、というわけです。
満足させてもらえない限り「いつも自分ばかり我慢している」と思っていたというのは、相当自分の事しか考えていなかった、ということ。
子供の頃であれば仕方ありませんが、この思考が大人になるまで無意識で続いていたんですね。
なので、今もなお「満足するまで話を聞いてもらうべきなのに」「それが出来ない夫にこそ問題がある」と思っていたということ。
わかりますでしょうか?
これくらい子供の頃の思い込みって、根深いの。体は大人なのに、心が子供のまま。だからいろんなところに影響してしまうんですね。
要領の得ない話の方が都合が良いこととは?
さて愛の定義が「満足するまでとことん話を聞くこと」と思っていたわけですから、どうなると思います?
話を完結に終わらせるよりも、ずーっと話を聞いてもらいたいわけです。すると、話の結論がないほうが都合がいいのです。
相談したいのか?確認したいのか?ただ聞いてほしいだけなのか?
さっぱりわからないオチのないダラダラした話をするほうが、相手はよくわからないでしょ?すると、おのずとしっかり聞こうとしますよね。Rさんにすれば、愛されてる実感が得られるので都合がいいのです。
そうなると、話し方は一層、要領の得ないまま。うまくなりません。
我慢ばかりしている、は、我慢ばかりさせてきた
まさに相手の事情などお構い無しに、自分が話したい時に話したいように話してしまうわけですね。何度も言いますが、無意識なのです。
愛の定義が「話をしっかり聞いてくれること」と思っている人に、要領よく話せないという人が多いのは、このような理由からでしょう。
Rさん曰く「自分が我慢していると思っていたけど、全く逆でした!結論のない話を聞くほうにしたら、それはもう苦痛ですよね。
私の方が周りに我慢させていただなんて!!!
初めてわかりました」
そうなのです。
会社だとこういう話し方をする部下がいると、会社自体の生産性が下がってしまいます。
でも家庭内だと夫もなかなかそういうことは言えません。
外で働いて疲れているのに、家でこのようなことをされると、本当に困るのです。
まとめ
こうして人の時間もエネルギーも奪っている、ということに初めて気づいたRさんは、その後話す時に最初に「何について話すのか」を意識して言うようにされたんですね。
すると話がスムーズになり自分の時間もぐっとうまく活用できるようになったそうです。
もちろんチャイルドの思い込みの修正を行なった上の話。
テクニックでやろうとしてもなかなかできないのは、今の状態に必ずメリットがあるから。
それを明らかにして、修正していかないと、テクニックは所詮テクニックにすぎません。
マインドが整っているからこそ、テクニックが生きるのです。