湯川央恵です。いやー、今日はめちゃめちゃお天気がいい!窓から入って来る空気が気持ちいいです〜!
さて、ご質問を頂きました。

仕事をしっかりとしない男の人= ダメな父親

いつも考えさせられるメルマガありがとうございます。
DV離婚をきっかけに、こちらのメルマガを登録するようになりました。
 
今回の「仕事の成果がでない」のメルマガを読んで、私の父親は私が高校生のころ会社が倒産して失業しました。その後、いろいろと理由をつけては職につかず、 私はバイトをして学費を払い、母親はダブルワークのバイトをし、家族みんなで苦しい生活をしていました。
 
当の本人も大変だっとは今思えば解りますが、その当時のことがまだ消化しきれていないのか、
仕事をしっかりとしない男の人= ダメな父親と見てしまうところがあります。
(中略)
この男さえいなければ、みんな幸せなのに。
祖母とよく二人で愚痴っていました・・。

この手の悩みは実は結構多いんじゃないかと思うのです。実は私もこの質問者さんと同じことを思っていた時期がありました。
今回は我が家の事例を元に、お話させて頂きたいと思います。

お寺の売却、一億円で会社の清算

私が22歳の時、父は15年経営していた会社を清算しました。
祖父が生きていた頃は、まだゆとりもあったと思いますが、祖父が亡くなってからは、坂道を転げ落ちるように、生活苦となり、借金取りからの電話や訪問に、何度も怖い思いをしたことも確かでした。
父はお寺を売却する時「倒産やない、清算や!」と言ってましたが、代々受け継いできたお寺を売却したワケです。そこで得た約1億円で、事業を清算したんですね。
そのことで随分長い間、父親を下に見ていました。
 
確かに倒産ではないけど、先祖から受け継いだものを手放して、お金に換えた。
そのおかげで檀家さん信者さんにも迷惑をかけ、我が家には何の資産もなくなってしまったと。
経営力がない父を見下していました。

家族を必死で守ろうとしてくれていた父の姿

でもね、倒産するまで15年間、 必死になって働いてくれていたんですよね。
 
ある真冬の、寒い季節のことです。
翌日から全国行脚で商品を売りに行く父は、前日の夜に白装束?のようなものに着替え、井戸の水を何度も何度も頭からかぶっていました。
父なりの気合いを入れる儀式だったのかもしれません。
売り上げあげていこう!と必死にやってくれていたんですよね。
 
でもその時、家族の誰もが、冷たい目で父を見ていたのを覚えています。
「気合いで物が売れんのかよ」と・・・。
 
祖父が亡くなってからは特に、会社とお寺の二足のわらじになり、父の体力も精神もドンドン追いつめられていたような気がします。
そして最後の最後に選択した方法が「お寺を売却する」ということ。

全ての責任をその背中に一手に背負う

その時、檀家さんや信者さん達から父は、随分言われたと後で、ちらりと聞きました。
でもその場面を子供の私たちには一切見せなかったし、そんなことを一切愚痴る父でもなかった。
全ての責任を、
父のその手で、、、、
その背中で、、、、
全て、全て、受け止めてくれたわけです。
 
それを思った時、私ならそんなことが出来ただろうか、
全ての責任を取る為に、 矢面に立って全部を受け止められただろうか、
愚痴も言わず家族を守り切れただろうか、
「お父ちゃんも結構大変なんや」と笑いながら言えただろうか、
私だったら、、、、、
私だったら、、、、、。
 
そう思った時、父の偉大さにようやく気づいたのです。
父のその手で、私は完全に守られていたのだと。

高すぎる期待と要求

それに全然気がつかず、いやそれは「親としてアタリマエでしょ」と思い、それ以上のことを当然のように望んでいた訳です。
自分だったら、同じ事は出来なかったと思う。
もし今もお寺が残っていたら、それはそれで姉とどうすりゃいいのか随分困ったと思います。
 
あのときは「お寺を売るなんて、何やってんだ!」と随分バカにしていましたが、資産をお金に換え、その後一切借金取りから追われることもなく、賃貸マンションでゆるゆる住む事が出来ていたのですから。
売却したお寺は次の持ち主によって、さらに奇麗に修復もされ、結果それで良かったのだと思います。

男性の愛の特徴

子供の視点から親を見た時、見えているところというのは、極めて一部分なわけです。
これは自分が親になった時や上司になった時、子供や部下が言ってくる事で分かると思います。とても一面的にしか見えていないなあと。
なのでメルマガの感想を下さったKさんも同じです。きっとまだ見えていない部分があるはずなのです。倒産させたその部分にフォーカスしていますが、それまで必死になって家族を支えようとしてくれたお父様の姿が、見えているでしょうか?
男性の愛って、わざわざ言葉にしません。
黙っていても、愛する人を守る。家族を守る。そんな気持ちが必ずあったハズなのです。
それを「アタリマエ」だと思っていないでしょうか?

父親を見下すメリット

私たちは記憶を自由に書き換えることができます。
今、親を見下すほうが、自分にとって「都合がいい」からこそ、見下したままの記憶を持っている、ということなんです。
「都合がいい」というのは、そう思うことで、親の責任にすることができる、とか、自分の正当性が証明できる、とかそういうことです。
またお父さんがそう言う部分を見せてくれた御陰で、Kさんは「自分はぜったいそうならない」と決めたはずです。
恐らくKさんは仕事ができる女性なのでしょう。
ということは、、、、
お父さんがそういう部分を見せてくれていないと、自分こそがその姿になっていた可能性は多いにある、ということなんですよ。
Kさんなら子供のために、そんなこと、出来ますか?
自分の身を呈して、そういうことを子供にさせないために、父親がそんな姿を見せてくれたと思ったら、、、、、
もう愛しかないですよ・・・。

親をバカにしていると親の素晴らしい資質を伸ばすことができない

もちろんお父さんは意図してそういうことをしたのではなく、無意識ではありますが、Kさんを思う気持ちには何ら変わりはありません。
父親をバカにしていたり見下していると、父性の資質がいつまでたっても身に付かない。
父親の仕事ぶりを、今一度振り返ってみましょう。あなたの今の年齢の時、父親はどんな仕事ぶりでしたか?今、同じ事が自分は出来ていますか?

親を見下していると年収も低くなる

今日は湯川の事例も含めてお伝えしました。
親の愛に気づくと、パートナーシップも仕事も全て循環し、うまくいくことになりますからね。
父親をバカにしていたり、夫を見下していると、ホント父親も夫もそして自分自身も稼げません!!!
ってことは、親の愛、夫の愛に気づくと稼げるってこと!
親や夫からやってもらってアタリマエという思考は、イコール「奪っている」ということと全く同じなのです。
奪う人が豊かになどなりようがありません。自分もどんどん奪われて行きます。
まだまだ親やパートナーを責めたい自分がいるなら、それを相手にぶつけるのではなく、自分の責任で解消して行く必要があるわけですね。
 
湯川 央恵
 

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