湯川のプログラムは女性専用?と思っておられる方が多いかもしれませんね。
実は男性クライアントも、いらっしゃるのですよ。
今日は、男性クライアント、Yさんのセッションをシェアしたいと思います。もちろんYさんの了承を得ております。
部下を育てられないダメ上司!?
職場の上司とそりが合わず、何年もギクシャクした関係を続けられていたYさん。先日、ついに大げんかをしてしまわれたんですねー!
詳細は割愛しますが、Yさんは部署の中でもトップクラスの営業成績。なのに上司がダメ出しばかりする、というお悩みを持っておられました。
Yさんからすれば、なぜそんなことを言われなければならないのか、そんな上司のことを「ダメ上司」だと見て、我慢ならなかったそう。
人間関係で問題が起きるルーツ
上司との問題であっても、その根っこになるのは「親に期待したこと」。
そして「未熟なチャイルド思考」
ここはいつだって外せません!
Yさんにご両親のことを訊ねますと、お父さんに対して複雑な思いがあったんですね。ポツポツと、お父さんとの思い出を語って下さいました。
小さい頃、お父さんとキャッチボールをして遊びたかったけど仕事で忙しくて、なかなか遊んでもらえなかった。
やっと遊んでもらえたと思ったら
「もっと肘を伸ばせ」「もっと腰を落とせ」と…。「お父さんとただ遊びたかっただけなのに、何でそんなアレコレ言われなきゃいけないんだよ!」
「普通に遊んでくれたらいいのに!」
お父さんから言われた通りにやってみるものの、なかなか出来ずにいると「練習しておけ」と一言。
そのままお父さんは帰ってしまった…。
その時Yさんは「自分は見捨てられた!」と思ってしまったんですね。
「どうせオレのことを見捨てるんだ!」
「どうせ自分でやれっていうんだ!」
そうやってお父さんに不満や恨みを持ちながらでも、今日まで頑張ってこられました…。
当り前のように親に期待していませんでしたか?
でもね…
自分は見捨てられたと思っていたYさんですが、振り返ってみると、お父さんから優しくされたことも沢山ありました。
仕事で忙しい中、時間を見つけてキャッチボールしてくれたこと。
Yさんがもっと上達するようにアドバイスしてくれた事。
なにより一家の大黒柱として、しっかりお金を稼ぎ、やりたいことは何でもさせてくれたこと。
もちろん頭では感謝しておられました。
ですが心の奥にあった思いはむしろ「もっと子どもの世話をすべきじゃないか」「子どもを誉めるべきだ」と思っておられたんですね。
それくらい、親に完璧性を求め、してくれないと責めるくらい依存しきった状態だったということなのです。
でもYさん本人には、その自覚はありませんでした。
だからこそ、親に持ったその無自覚な思いは
上司に対しても同じように向けられていたんですね。
Yさんは
「上司ならむしろ部下を誉めるべきだ!」
「部下が仕事しやすいように配慮すべきだ」と高い要望や、やってもらう事ばかりを、当然のように求めていたワケです。
いやー、これこそが小さい頃に持った「思考のタネ」。これが大人になって「大きな果実」となり、現実化した姿なのです。
なので思考の修正をするときは、子どもの頃にもった小さな思考のタネを見つけていくこと。そしてそれを変えて行くこと。
子どもの頃の「思考のタネ」は小さい!小さいからこそ「こんな些細な思いが?」と見過ごされがちなんですね。
でもそのタネが発芽し、アチコチで花が咲き、果実が実ってしまうことになります。だから同じパターンを何度も何度も繰り返してしまうのです!!
さて自分が依存しているとも気づかなかったYさん。むしろ、やってもらうことが当然だと思うくらいチャイルド思考が根を張っていた状況から一体どうなるのでしょう?
続きは下記「親の愛は偉大すぎて子どもには見えないもの」
湯川 央恵